【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。


「なら貰わなければいいのに」

 私がカナトに視線を向けると、カナトは「そういう訳にはいかないだろ。……一応、俺のために用意してくれた訳だし」とソファに座りだす。

「なら食べればいいじゃん」

「だから、いらないって」

「……もう、わがままなんだから」

 なんとなくカナトが機嫌悪そうに見えなくもないけど、気のせいだと思いたい。

「これ、レイヤと一緒に食べるね」

「はあ?アイツはダメだ」

「えーなんでよ!」

 レイヤの名前を出すと、カナトはさらに機嫌が悪くなる。

「俺は姉ちゃんにあげたんだ。アイツと一緒にとは言ってない」

 屁理屈……!!

「そんなにレイヤのこと嫌うことないでしょ?アンタのお義兄さんなのに」

 カナトはそう告げた私に、「言っとくけど、俺はアイツのことお義兄さんとか思ってないからな」と言葉を向ける。

「お義兄さんには変わりないじゃない」

「俺は絶対に認めない。 俺、風呂入ってくる」

「ちょっと、カナト!」

 カナトはそのままバスルームへと向かってしまう。

「……はあ」

 カナトはやっぱり、捻くれている。レイヤのことそんなに嫌うとか、信じられない。
 レイヤが可哀想よ……。
< 85 / 134 >

この作品をシェア

pagetop