crass
けれど少しだけ通り過ぎた。

少し通り過ぎて、
車を停めてもらった。
「ここでいいのか?」

「ここのコインパーキングに
車を停めて、歩きませんか?」

私は、意外と、冷静だった。
蒼輔さんは静かに、従ってくれた。

街頭が少しある、真っ暗な空の下、
私は、私の家のあるマンションに
向かって歩き出した。

自然と会話が始まった。

明日は土曜だから休みだけど
午前中に洗濯とか家事をして
午後には出勤して仕事をして
外食して帰る、とか…

私が一方的に話していた。

そして自然に、
若しくは、不自然に、
蒼輔さんと手を繋いだ。

けれど、手は、離されなかった。
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