二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
「先輩……?どうして……」
「あら。かわいい後輩のピンチに駆けつけないほど、私は人でなしじゃないのよ」
「随分遅かったじゃないか」
今度は、涼の言葉に香澄は驚いた。
(どういうこと……?)
「何その気持ち悪い女は。声だけ男みたい」
「お生憎様。私は男でも女でもないわ」
「はあ?何それ、きもっ。近づかないで」
香澄の前で、香澄が心底尊敬してやまない拓人を香澄の母親は貶し始める。
(お母さんを止めなきゃいけないのに……)
香澄は、どうにかして自分の恩人への母親の暴言を止めたかった。
けれど、先ほどまでの恐怖で唇も手も震えてしまい、香澄は何一つ行動することができないでいた。
そんな母親の言葉に、動じた様子を拓人は一切見せないまま、香澄の母親に近づきながら、視線は涼に向けた。
「ていうかあんたも。別にミステリーじゃないんだから、仰々しく死因と言わないでくれる?聞いてる方が小っ恥ずかしいじゃない。どうせ、ミステリー気取っておけば、香澄が自分の方を見てくれるかも……とか、そんなくだらなすぎる理由からだと思うけど」
香澄は、弁護士が探偵のような動きをするドラマのDVDを部屋に飾っていた。それを涼が目にしていても、不思議ではなかった。
「僕は、全員の心にちゃんと残るような言い回しを選んだだけだよ。もちろん、香澄が僕の探偵風な姿を見て喜んでくれるなら、もっと嬉しいけどね。どう?香澄」
「へっ!?」
「僕の探偵っぷり……君はどう思った?」
「ど、どうと言われても……」
「色恋ボケは一旦後回しにしてもらっていいかしら。とっとと本題に入らないと、香澄の赤ちゃんが泣いちゃうかもしれないでしょう」
「ああ、それは困るな」
(この状態で、赤ちゃんがお腹の中で泣くってことはないんじゃ……)
香澄はなけなしの妊娠時の知識を総動員しながら、つっこみそうになったが、拓人と視線が合い「余計なこと言わなくていいわよ」と言いたげなウインクをされたので、おとなしく黙った。
「まあ、私としては香澄の体調が最優先だから、どちらにしてもとっととケリ、つけたいんだけどね」
そう言いながら、拓人はばさりと、香澄の母親の前のテーブルに書類をばら撒いた。
「何よこれ」
香澄の母親は拓人がばら撒いた書類をかき集めながら目を通した。
そうする内に、みるみると顔が青ざめていった。
「なっ……どうして……」
香澄の母親の言葉を聞き、香澄だけでなく女狐さん子狸さんは、一斉に香澄の母親を見た。
明らかに唇がぶるぶる震えている。
「やっぱり……あったんだな」
涼は、淡々と拓人に聞く。
「ええ。それなりにきな臭い情報がたくさん出てきたわよ。ああちなみにそれ、コピーでいくつかあるから、ほら、あなたたちも見なさい」
香澄の母親が破り捨てようとしたところ、拓人は牽制し、さらに女狐さんたちにも同じようなコピーを渡した。
「やっぱりって、どういうことですか?」
香澄は、恐る恐る尋ねた。
「あなたのお母さんはね……遺産が欲しかったのか分からないけれど、ちょっとよろしくないことをしちゃったのよ」
「よろしくないことって……なんですか?」
「それはね、香澄……」
「君のお母さんは、被相続人の死因を捏造したんだ」
拓人のセリフを華麗に横取りしながら、涼は衝撃的な事実を香澄たちに打ち明けた。
「あら。かわいい後輩のピンチに駆けつけないほど、私は人でなしじゃないのよ」
「随分遅かったじゃないか」
今度は、涼の言葉に香澄は驚いた。
(どういうこと……?)
「何その気持ち悪い女は。声だけ男みたい」
「お生憎様。私は男でも女でもないわ」
「はあ?何それ、きもっ。近づかないで」
香澄の前で、香澄が心底尊敬してやまない拓人を香澄の母親は貶し始める。
(お母さんを止めなきゃいけないのに……)
香澄は、どうにかして自分の恩人への母親の暴言を止めたかった。
けれど、先ほどまでの恐怖で唇も手も震えてしまい、香澄は何一つ行動することができないでいた。
そんな母親の言葉に、動じた様子を拓人は一切見せないまま、香澄の母親に近づきながら、視線は涼に向けた。
「ていうかあんたも。別にミステリーじゃないんだから、仰々しく死因と言わないでくれる?聞いてる方が小っ恥ずかしいじゃない。どうせ、ミステリー気取っておけば、香澄が自分の方を見てくれるかも……とか、そんなくだらなすぎる理由からだと思うけど」
香澄は、弁護士が探偵のような動きをするドラマのDVDを部屋に飾っていた。それを涼が目にしていても、不思議ではなかった。
「僕は、全員の心にちゃんと残るような言い回しを選んだだけだよ。もちろん、香澄が僕の探偵風な姿を見て喜んでくれるなら、もっと嬉しいけどね。どう?香澄」
「へっ!?」
「僕の探偵っぷり……君はどう思った?」
「ど、どうと言われても……」
「色恋ボケは一旦後回しにしてもらっていいかしら。とっとと本題に入らないと、香澄の赤ちゃんが泣いちゃうかもしれないでしょう」
「ああ、それは困るな」
(この状態で、赤ちゃんがお腹の中で泣くってことはないんじゃ……)
香澄はなけなしの妊娠時の知識を総動員しながら、つっこみそうになったが、拓人と視線が合い「余計なこと言わなくていいわよ」と言いたげなウインクをされたので、おとなしく黙った。
「まあ、私としては香澄の体調が最優先だから、どちらにしてもとっととケリ、つけたいんだけどね」
そう言いながら、拓人はばさりと、香澄の母親の前のテーブルに書類をばら撒いた。
「何よこれ」
香澄の母親は拓人がばら撒いた書類をかき集めながら目を通した。
そうする内に、みるみると顔が青ざめていった。
「なっ……どうして……」
香澄の母親の言葉を聞き、香澄だけでなく女狐さん子狸さんは、一斉に香澄の母親を見た。
明らかに唇がぶるぶる震えている。
「やっぱり……あったんだな」
涼は、淡々と拓人に聞く。
「ええ。それなりにきな臭い情報がたくさん出てきたわよ。ああちなみにそれ、コピーでいくつかあるから、ほら、あなたたちも見なさい」
香澄の母親が破り捨てようとしたところ、拓人は牽制し、さらに女狐さんたちにも同じようなコピーを渡した。
「やっぱりって、どういうことですか?」
香澄は、恐る恐る尋ねた。
「あなたのお母さんはね……遺産が欲しかったのか分からないけれど、ちょっとよろしくないことをしちゃったのよ」
「よろしくないことって……なんですか?」
「それはね、香澄……」
「君のお母さんは、被相続人の死因を捏造したんだ」
拓人のセリフを華麗に横取りしながら、涼は衝撃的な事実を香澄たちに打ち明けた。