二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
「やめろおおおおおお!!」
香澄の母親は、叫びながら拓人のスマホを奪おうと手を伸ばした。
だが、拓人は香澄の母親の攻撃を見事に避けてしまうと、あれよあれよという間に香澄の母親の背後に周り、手首を掴み、地面へと押さえつけた。
「すごっ……」
女狐さんと子狸さんは、ダンスのように華麗な拓人の動きに感心しっぱなしだった。
拓人はそのまま、うつ伏せになった香澄の母親の背に座った。
「っ……離れろ……苦しい……」
「やーよ。離れたらあなた、香澄に手をあげるでしょう?このまま要件が済むまで大人しくしてもらうわ」
拓人はそう言うと、涼に向かってこう言った。
「ほら、ちゃんと捕まえてあげたから、とっととケリつけなさいよ」
「今僕は、初めてちゃんと君を褒めたくなったよ」
「そんな気色悪いことせんでええから!とっとと鬼退治しちゃいなさい!」
「鬼退治……いいね……さしずめ僕は、鬼から姫を救い出す騎士ってところかな」
「話も国もごちゃごちゃしてるし、姫を救い出してるのはあんただけじゃないのよ!」
「はいはい」
涼は、拓人の言葉をどうでもいいものとして右耳から左耳に流しながら、香澄の母親に近づいた。
「さて……前座はここまで。本題はここからだよ」
「その言い方、まるで私が前座だって言いたげじゃない。この話も、立派な本題でしょうが」
「僕は……それよりももっと許せないことがあるからね」
そう言うと、涼は氷のように冷たい目で香澄の母親を見下した。
「ここにいる全員は、今から僕が話すことの証人だ。全員……ちゃんと耳の穴を開けて聞いて欲しい」
「なっ、何が言いたいのよ……」
「香澄の父親が死んだ理由も、あなたが絡んでるんでしょう?」
「はあ!?何よ藪から棒に」
涼は、ちらりと香澄を見た。
香澄は地面を見たまま硬直しているらしい。
「拓人、香澄を頼む」
「言われなくても」
涼は、拓人を香澄の近くに向かわせる。
この先の話の展開次第では、香澄の心の傷を大きく抉ることになる。
それがわかっていても、涼はどうしてもこの場で明らかにしたかった。
香澄の母親が、どれだけ非道なことをし続けてきたのかを。
そして、その非道さから、香澄を解放したかった。
「まあ、あなたからすると、香澄の父親の死は故意ではなかったかもしれない。でも、死のきっかけを作ったのは間違いなくあなただ」
その言葉を聞いた香澄の肩が震えた。
怯えなのか戸惑いなのか、涼には分からなかったが、香澄の肩や背を優しく撫でる拓人に今だけは香澄の心のケアを託しながら、あの閉ざされた部屋に隠された真実を、涼は暴き始める。
「倒れた本棚と絵本。この2つを言えば、あなたなら意味は分かるはずだ。あなたが、香澄の父親が死んだ日に香澄に何をさせたか」
香澄の母親は、叫びながら拓人のスマホを奪おうと手を伸ばした。
だが、拓人は香澄の母親の攻撃を見事に避けてしまうと、あれよあれよという間に香澄の母親の背後に周り、手首を掴み、地面へと押さえつけた。
「すごっ……」
女狐さんと子狸さんは、ダンスのように華麗な拓人の動きに感心しっぱなしだった。
拓人はそのまま、うつ伏せになった香澄の母親の背に座った。
「っ……離れろ……苦しい……」
「やーよ。離れたらあなた、香澄に手をあげるでしょう?このまま要件が済むまで大人しくしてもらうわ」
拓人はそう言うと、涼に向かってこう言った。
「ほら、ちゃんと捕まえてあげたから、とっととケリつけなさいよ」
「今僕は、初めてちゃんと君を褒めたくなったよ」
「そんな気色悪いことせんでええから!とっとと鬼退治しちゃいなさい!」
「鬼退治……いいね……さしずめ僕は、鬼から姫を救い出す騎士ってところかな」
「話も国もごちゃごちゃしてるし、姫を救い出してるのはあんただけじゃないのよ!」
「はいはい」
涼は、拓人の言葉をどうでもいいものとして右耳から左耳に流しながら、香澄の母親に近づいた。
「さて……前座はここまで。本題はここからだよ」
「その言い方、まるで私が前座だって言いたげじゃない。この話も、立派な本題でしょうが」
「僕は……それよりももっと許せないことがあるからね」
そう言うと、涼は氷のように冷たい目で香澄の母親を見下した。
「ここにいる全員は、今から僕が話すことの証人だ。全員……ちゃんと耳の穴を開けて聞いて欲しい」
「なっ、何が言いたいのよ……」
「香澄の父親が死んだ理由も、あなたが絡んでるんでしょう?」
「はあ!?何よ藪から棒に」
涼は、ちらりと香澄を見た。
香澄は地面を見たまま硬直しているらしい。
「拓人、香澄を頼む」
「言われなくても」
涼は、拓人を香澄の近くに向かわせる。
この先の話の展開次第では、香澄の心の傷を大きく抉ることになる。
それがわかっていても、涼はどうしてもこの場で明らかにしたかった。
香澄の母親が、どれだけ非道なことをし続けてきたのかを。
そして、その非道さから、香澄を解放したかった。
「まあ、あなたからすると、香澄の父親の死は故意ではなかったかもしれない。でも、死のきっかけを作ったのは間違いなくあなただ」
その言葉を聞いた香澄の肩が震えた。
怯えなのか戸惑いなのか、涼には分からなかったが、香澄の肩や背を優しく撫でる拓人に今だけは香澄の心のケアを託しながら、あの閉ざされた部屋に隠された真実を、涼は暴き始める。
「倒れた本棚と絵本。この2つを言えば、あなたなら意味は分かるはずだ。あなたが、香澄の父親が死んだ日に香澄に何をさせたか」