やっぱり…キスだけでは終われない

翌朝、8時過ぎには柾樹が祖父の家に訪ねてきた。

「カナ。入っていいか?」

「は、はい」

「おはよう」

柾樹はドアを開けて部屋へ入ってくるなり、私の肩に手をかけ、額に優しいキスを一つする…。額から唇が離れた後は真剣な瞳で見つめられる。気持ちが落ち着かない私たちはソファに並んで座る。

「カナ…昨夜も言ったけど、今日、絶対に結婚式をあげるぞ。俺にはカナ以外に結婚したいと思う女性はいない。カナだけなんだ…こんなに一緒にいたいと思えた女性は…」

「…でも…今だけなんじゃないか…って不安になるんです」

「そんなことない。なぜ、そんなこと考えるようになった?俺が何か不安にさせるようなことしたなら謝る」

「…2週間くらい前に柾樹が寝言で私のこと1番だって言っていたんです」

「あ、あぁ…。だって本当にカナのコト1番に思っているし…。そんな寝言が出ていたとは知らなかったが、それの何が不安にさせたんだ?」
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