やっぱり…キスだけでは終われない

部屋に入ると再会の日を思い出してしまい、少し恥ずかしく顔を赤くしてしまった。横から覗き込んできた柾樹が笑みを浮かべている。

「カナ、なに照れてるの?そんな可愛い反応されると、俺の方が困る」

「柾樹が困ることって?」と振り向きながら声をかけると、後から抱きしめられる。

「ん?あの日と同じことしたくなるから」

そう言って不敵に笑い私を壁に押し付け顔の横に手をつけてくる。真剣な瞳で見つめたまま、顔を傾けながら近づいてきた。もう少しで唇が触れそうになり、私は慌てて柾樹の肩に手を当て押し返す。

「あ…あの日と同じって…。だ、だめですよ。今日はもう準備をしなくてはいけないんですから」

「はぁ…。なんでこんなにカナに夢中になってしまうんだろうな…」

大きなため息を吐いて頭にキスをすると、体を離して部屋を出た。
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