やっぱり…キスだけでは終われない
「ダメだ…。止まらなくなりそう」
このまま流されてはいけないと思い、肩を軽く押す。
「もう、今日はダメですよ。出掛けましょう。いろいろな柾樹を見たいです」
「了解。じゃあ、デートしよう」
「いいですね。行きましょう」
二人で部屋を出ようとしたところで、確認したいことがあり、立ち止まる。
「あ、あの…明日は仕事ですし、今日は遅くならないうちに帰りますからね」
「え…」
困ったような顔をして、固まってしまった柾樹に続けてお願いをしてみた。
「送ってくれますか?」
急に口元を隠して横を向かれた。柾樹の横顔を見ていると、少し耳が赤くなっているような気がした。
「あぁ…惚れた弱みだな…こんな可愛くお願いされたら嫌だなんて言えない…だろ…」
顔をそらしたまま頭を抱え自分の髪を一かきした後、フッと息を吐く。次に私の肩に手を置いて視線を合わせてくれる。
「了解。今日はちゃんと家までお送りしますよ。お姫さま」
チュッと額にキスをされ、手を繋ぎ部屋を後にした。