Restart〜二度目の恋もきみと

「お餅は誉め言葉だよ？
僕はあのお餅みたいにぷくぷくしていた時の桜良ちゃんも可愛いと思うよ」

なんか、竜海さんが言ってくれた“可愛い”とはジャンルが違うような気がする．．

「はいはい。それはありがとうございます。」

私は少し投げやりな態度でお礼を言った。

「本当に可愛いと思ってるのに．．」

禅ちゃんは少し拗ねたように呟いた。

それから、私たちは昔話に花を咲かせながら
楽しく食事を終えた。

そして、カフェを出ると
他愛のない話をしながら
会社までの並木道を二人並んで歩く。

竜海さんは禅ちゃんと私の関係に嫉妬していたと言っていたが
私たちの関係は気心の知れた友達というだけだ。

だけど、中学の頃に引きこもっていた私にはその気心の知れた友達というのはとても大切でかけがえのないものだのだ。

しかし、自分ではそう思っていたものの、
やはりいくら友達とはいえ、私たちは竜海さんにとっては男と女なのだ。

何気なくランチするのをＯＫしたが、竜海さんがこの様子をみたらどう思うだろうか？

やっぱり、嫌だと思うだろうか．．？

私ははたと気づいて、思わず立ち止まった。