君に、ブルースターの花束を
(何故、冷たくあしらえばいいものの、コーヒーなどを飲んでしまうんだ?)
その問いを誰にも聞くことができず、時間は流れていく。その間に、二人の結婚式に着る衣装ができ、参列者や披露食事会に出される料理なども決まってきていた。そんな時である。この国に西の大国・アスタリカが攻めて来たのだ。
当然、結婚式などができる状態ではなくなった。陸軍少佐であるジークフリードは、敵兵と戦わなくてはならない。戦場の最前線へ行くことが決まった。
その出発の数時間前、「ジークフリード様」とソフィアに声をかけられる。彼女は微かに手を震わせながら訊ねた。
「あの、ジークフリード様は好きなお花はありますか?」
「花?ないよ」
支度をしなくてはならない。彼女に構っている暇などなく、ジークフリードは冷たく言った。ソフィアは「教えていただき、ありがとうございます」とペコリと頭を下げ、どこかへ走っていく。だが、彼女がどこへ向かうのかなどジークフリードは興味はなかった。
その問いを誰にも聞くことができず、時間は流れていく。その間に、二人の結婚式に着る衣装ができ、参列者や披露食事会に出される料理なども決まってきていた。そんな時である。この国に西の大国・アスタリカが攻めて来たのだ。
当然、結婚式などができる状態ではなくなった。陸軍少佐であるジークフリードは、敵兵と戦わなくてはならない。戦場の最前線へ行くことが決まった。
その出発の数時間前、「ジークフリード様」とソフィアに声をかけられる。彼女は微かに手を震わせながら訊ねた。
「あの、ジークフリード様は好きなお花はありますか?」
「花?ないよ」
支度をしなくてはならない。彼女に構っている暇などなく、ジークフリードは冷たく言った。ソフィアは「教えていただき、ありがとうございます」とペコリと頭を下げ、どこかへ走っていく。だが、彼女がどこへ向かうのかなどジークフリードは興味はなかった。