硝子の枕④/再びココで~~💖【エロティックブラックの読切り第4話です♪】
その1


首都圏某所…。
知る人ぞ知るアンダーステータス五つ星な💛ホ…、リッチネル❣

そのスーパーバリュールーム…、1009号室では、すでに情事は終わっていたが…。


💛💛💛


「ココからの眺めも”あの頃”とはずいぶん変わったな…。どっちが絶景かと問われれば、当然昔の方がってことになるが…」

東京最北端の地元界隈ではス-パーバリューのラブホテル、リッチネル…。
37歳になるデパート企業に勤務する会社員である武見タクヤは、実に15年ぶりでココにいた。

ワイシャツのボタンをはめながら、彼はしみじみとした口調でそう黄昏を漏らすのであったが…。
たった今、情事を共にし、熱い吐息と肉体を交わし合った相手のオンナからは、彼の背に一言!

「高いところからの眺望なんて、時間帯と天気でどうにも変わるわ。所詮、飲み込まれてるのよ。下々の蠢きなんて」

まだベッドの中にスッポンポンで寝そべっていた彼女は、長い髪の毛を掻き上げながら、吐き捨てるようだった。

”こいつ…。あの時と一緒だわ。たったさっきまでアヘアヘ喘いでいたその口から、可愛げない憎まれ口だ。だが、それがむしろもう一発って欲情させる…。毒婦だな、まさに…”

武見は、こんなことを胸の内で呟き苦笑した。
そうであった~~❣

毒婦…。
彼がふと胸中で口にしたコレこそ…、まさに、今ここで”情事”を共にした小黒マリエを言い当てていたのだ…⁉


💛💛💛


「でもさ!…武見さん、主人が死んですぐに”了解”なんて、意外だっだな~。うふふ…💖」

”このオンナ!亭主の葬式ん時にテメーから誘っておきながらこのセリフだよ!オレからコイツを獲った小黒もいいザマだな”

15年前…、武見は大学時代の親友であった小黒マサヒコとクラブの合コンイベントでマリエとその連れをナンパした。
マリエたちのリターンは端的、ズバリだった。
北東京の赤星印ラブホ…、リッチネルの最上階ならオッケーよ~ん💖
そういうことであった…。



< 1 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop