俺達の笑顔
発車する前に由美がどこに行くか聞いてきたが、焦っている俺は秘密としか言えなかった。



軽く制限時速をオーバーしている…

焦る気持ちを止められない。

速度メーターはどんどん上昇していく。

ラッキー…

今日は道が混んでない。

家までの道のり、信号に引っ掛かることがなければ道を横断しようとする歩行者に出くわすこともなかった。

ブレーキペダルを踏むことは一切なかった。



アパートの駐車場について、俺は気付いた。

由美を家に呼ぶのは初めてだ…


「こんな形で家に呼ぶことになるとは…」


でも、今さら引き返せない。
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