きみと3秒見つめ合えたなら
片想い
私は桐谷くんとは、何もない、そう思うことにした。
桐谷くんは、むしろ私を避けるかのように部活では過ごす。それが、私たちが決めた約束なのに、切なく感じる。
部活のみんなも噂は聞いているはずだけど、いつもどおり接してくれる。
たぶん、今までの私たちを見ている限り、何かあるわけない...と思ってくれているのだろう。
そういう点では、みんなを裏切ってることになって、心が痛む。
お咎めなしで、噂は消えたとはいえ、モテる桐谷くんと噂になることは大変なリスクだった。
ある日の部活帰りに2年の女子たちに声をかけられた。
「相川さんですよね?」
「そうだけど?」
一人の女子が私に聞いてくる。
「相川さんって、桐谷と付き合ってるって噂、本当ですか?」
「付き合ってないから。」
まだ噂は収まりきってない。
私はそう言って、その場から去ろうとしたが、彼女はつづけた。
「どうして、あなたなんかが桐谷と付き合えるんですか?頭はいいらしいですけど、顔は普通だし、背も小さくてスタイル良くないじゃないですか。桐谷とは釣り合わないと思うんです。」
グサッとくることを言われる。
確かに部活のせいで、脚に筋肉がついて決して細いとは言えないし...
私ってみんなにそんな風に思われてるんだ。だから、桐谷くんとなんか噂になるのはおかしくって広がるのかな。
「だから、付き合ってないって言ってるよね、私。桐谷くんは私のことなんて、何とも思ってないから。」
傷付く気持ちを抑えて言う。
さっきとは違う子が私に向かって言う。「本当ですか?私、駅のホームで見たんですよ。
桐谷が相川さんのこと、後ろから抱きしめていたところ。先生たちにはうまく誤魔化せたかもしれないですけど。
私、見たって言えますけど?
大して美人じゃないくせに後輩に手を出さないでください。」
この子が見たんだ。顔から血の気が引くのが自分でもわかった。
私はどうしていいかわからず、何も言えないでいた。
桐谷くんは、むしろ私を避けるかのように部活では過ごす。それが、私たちが決めた約束なのに、切なく感じる。
部活のみんなも噂は聞いているはずだけど、いつもどおり接してくれる。
たぶん、今までの私たちを見ている限り、何かあるわけない...と思ってくれているのだろう。
そういう点では、みんなを裏切ってることになって、心が痛む。
お咎めなしで、噂は消えたとはいえ、モテる桐谷くんと噂になることは大変なリスクだった。
ある日の部活帰りに2年の女子たちに声をかけられた。
「相川さんですよね?」
「そうだけど?」
一人の女子が私に聞いてくる。
「相川さんって、桐谷と付き合ってるって噂、本当ですか?」
「付き合ってないから。」
まだ噂は収まりきってない。
私はそう言って、その場から去ろうとしたが、彼女はつづけた。
「どうして、あなたなんかが桐谷と付き合えるんですか?頭はいいらしいですけど、顔は普通だし、背も小さくてスタイル良くないじゃないですか。桐谷とは釣り合わないと思うんです。」
グサッとくることを言われる。
確かに部活のせいで、脚に筋肉がついて決して細いとは言えないし...
私ってみんなにそんな風に思われてるんだ。だから、桐谷くんとなんか噂になるのはおかしくって広がるのかな。
「だから、付き合ってないって言ってるよね、私。桐谷くんは私のことなんて、何とも思ってないから。」
傷付く気持ちを抑えて言う。
さっきとは違う子が私に向かって言う。「本当ですか?私、駅のホームで見たんですよ。
桐谷が相川さんのこと、後ろから抱きしめていたところ。先生たちにはうまく誤魔化せたかもしれないですけど。
私、見たって言えますけど?
大して美人じゃないくせに後輩に手を出さないでください。」
この子が見たんだ。顔から血の気が引くのが自分でもわかった。
私はどうしていいかわからず、何も言えないでいた。