きみと3秒見つめ合えたなら
私はひと呼吸おいて話し始めた。
「桐谷くんに告白された。合宿の最終日に。いつもの調子じゃなくて、本気の告白。...そのころね、実は早瀬くんのこと、好きだなって思い始めてたんだけど。
私が優柔不断なのがダメなんだけど。
桐谷くんの存在がどんどん大きくなってはいるんだけど、はっきり答えを出せないでいたんだよね。」
「うん。」
美帆は静かに聞いてくれる。
「合宿の帰りの電車が一緒でね。答えを聞かせて欲しいって言われたんだけど、やっぱり答えが出す勇気がなくて、私のおりる駅についたの。
私、じゃあって、ちょっと逃げるみたいにすぐに降りたんだけど、桐谷くんが急いで私を止めようとして、ちょっと、後ろから、抱きしめる...みたいな形になっちゃって。」
「え?その後?私が絢音に会ったのって。だから、ちょっと様子、変だったのか。」
「そう。たぶん、それをさっきの子たちが見ちゃってたみたいで。それで、噂が更にエスカレートして...。」
「別に熱い抱擁ってわけじゃないんだ。」
「ないない。でも、ドキドキしちゃった。」
「そりゃ、好きじゃなくてもドキドキするわよ。なにそれ、電車から降りてきてバックハグでしょ?ドラマみたいじゃん。
恭ちゃんもやるわね。」
美帆の目がキラキラしている。
「うん。ちょっとね、そんな感じで...。そんなことされちゃったからってわけでもないけど、桐谷くんのこと、やっぱり気になって、意外に優しいとこもあって、好きになっちゃって...。」
「え?付き合ってないけど、絢音も好きってこと?」
「多分、好き。まだ言ってないけど。でも、こんな状況になったから、距離置かなきゃ...な感じになっちゃって。」
「そうなんだー。聖斗はだめかぁ。」
美帆が残念そうに言う。
「聖斗くんはいつも私を助けてくれる。
好きになる人、間違ったかなってさっきも思った。」
「優しいだけじゃ、駄目なのかもね。ドキドキをくれるっていうか。そういうの、恭ちゃんはできちゃうんだろうね。」
美帆の言う通り。ドキドキさせてくれる桐谷くんは。早瀬くんのドキドキとはちょっと違う。
もう少し...もっと...桐谷くんを感じていたいと思わせるドキドキがある。
「桐谷くんに告白された。合宿の最終日に。いつもの調子じゃなくて、本気の告白。...そのころね、実は早瀬くんのこと、好きだなって思い始めてたんだけど。
私が優柔不断なのがダメなんだけど。
桐谷くんの存在がどんどん大きくなってはいるんだけど、はっきり答えを出せないでいたんだよね。」
「うん。」
美帆は静かに聞いてくれる。
「合宿の帰りの電車が一緒でね。答えを聞かせて欲しいって言われたんだけど、やっぱり答えが出す勇気がなくて、私のおりる駅についたの。
私、じゃあって、ちょっと逃げるみたいにすぐに降りたんだけど、桐谷くんが急いで私を止めようとして、ちょっと、後ろから、抱きしめる...みたいな形になっちゃって。」
「え?その後?私が絢音に会ったのって。だから、ちょっと様子、変だったのか。」
「そう。たぶん、それをさっきの子たちが見ちゃってたみたいで。それで、噂が更にエスカレートして...。」
「別に熱い抱擁ってわけじゃないんだ。」
「ないない。でも、ドキドキしちゃった。」
「そりゃ、好きじゃなくてもドキドキするわよ。なにそれ、電車から降りてきてバックハグでしょ?ドラマみたいじゃん。
恭ちゃんもやるわね。」
美帆の目がキラキラしている。
「うん。ちょっとね、そんな感じで...。そんなことされちゃったからってわけでもないけど、桐谷くんのこと、やっぱり気になって、意外に優しいとこもあって、好きになっちゃって...。」
「え?付き合ってないけど、絢音も好きってこと?」
「多分、好き。まだ言ってないけど。でも、こんな状況になったから、距離置かなきゃ...な感じになっちゃって。」
「そうなんだー。聖斗はだめかぁ。」
美帆が残念そうに言う。
「聖斗くんはいつも私を助けてくれる。
好きになる人、間違ったかなってさっきも思った。」
「優しいだけじゃ、駄目なのかもね。ドキドキをくれるっていうか。そういうの、恭ちゃんはできちゃうんだろうね。」
美帆の言う通り。ドキドキさせてくれる桐谷くんは。早瀬くんのドキドキとはちょっと違う。
もう少し...もっと...桐谷くんを感じていたいと思わせるドキドキがある。