きみと3秒見つめ合えたなら
新学期がはじまる。
2学期は体育祭、そして早瀬くんを意識するきっかけとなった文化祭と行事がたくさんあって、私は好きだ。
そして、新学期からの私の日課ができた。お昼休みに友梨と校庭を眺めることだ。
友梨はバスケ部の彼氏が、お昼休みに校庭でバスケを友達としているのを見るため。
私はただ、友梨とお話がしたいから隣にいただけ。
...だったはずが、体育祭のクラス応援団の練習をする早瀬くんと、友達とサッカーして遊んでいる桐谷くんをみつけた。
遠くから見ても、あの2人はわかる様になっていた。
「絢音は誰見てるのよ?」
いつものように教室の一番後ろの窓から、校庭を眺めながら、友梨が聞いてきた。
「だ、誰も見てないけど。」
私はまだ自分の話はできないみたい。
でも、少し...勇気を出して...
「あの応援団の練習してるのってE組なのかな?去年、一緒のクラスの早瀬くんがいるよね?」
「え?どこ?絢音、目がいいね。」
「え?あ、まあね。あそこ」
と、指を指す私。
「あ、だねぇ。うちらのクラスもそろそろ練習しなくちゃね。」
友梨は美帆ほど探偵能力がないのか、それ以上は突っ込んでこなかった。
サッカーの試合でみた早瀬くんはカッコよかった、と思う。
走るのも速いし、プレイが決まったときの笑顔が眩しかった。
去年の文化祭で、盗み聞き...してしまったから、早瀬くんのこと、意識してしまってる。
だけど、それがなければ、早瀬くんの素敵な笑顔、知ることがなかったのかな。
でも、それ以上のことは何もなくて。
あの日の聞いてしまったことは、やっぱり聞き間違い...だったかな、とさえ最近は感じる。
そして、桐谷くんを、夏休みのあの日以来、意識してしまっているけれど...。
彼にとっては、私はただの先輩というだけで。
早瀬くんと桐谷くん...意識しないようにしようとしても、意識してしまう私。
私はずっとずっと諦めていた「恋」に一歩ずつ踏み出そうとしている、のかもしれない。
2学期は体育祭、そして早瀬くんを意識するきっかけとなった文化祭と行事がたくさんあって、私は好きだ。
そして、新学期からの私の日課ができた。お昼休みに友梨と校庭を眺めることだ。
友梨はバスケ部の彼氏が、お昼休みに校庭でバスケを友達としているのを見るため。
私はただ、友梨とお話がしたいから隣にいただけ。
...だったはずが、体育祭のクラス応援団の練習をする早瀬くんと、友達とサッカーして遊んでいる桐谷くんをみつけた。
遠くから見ても、あの2人はわかる様になっていた。
「絢音は誰見てるのよ?」
いつものように教室の一番後ろの窓から、校庭を眺めながら、友梨が聞いてきた。
「だ、誰も見てないけど。」
私はまだ自分の話はできないみたい。
でも、少し...勇気を出して...
「あの応援団の練習してるのってE組なのかな?去年、一緒のクラスの早瀬くんがいるよね?」
「え?どこ?絢音、目がいいね。」
「え?あ、まあね。あそこ」
と、指を指す私。
「あ、だねぇ。うちらのクラスもそろそろ練習しなくちゃね。」
友梨は美帆ほど探偵能力がないのか、それ以上は突っ込んでこなかった。
サッカーの試合でみた早瀬くんはカッコよかった、と思う。
走るのも速いし、プレイが決まったときの笑顔が眩しかった。
去年の文化祭で、盗み聞き...してしまったから、早瀬くんのこと、意識してしまってる。
だけど、それがなければ、早瀬くんの素敵な笑顔、知ることがなかったのかな。
でも、それ以上のことは何もなくて。
あの日の聞いてしまったことは、やっぱり聞き間違い...だったかな、とさえ最近は感じる。
そして、桐谷くんを、夏休みのあの日以来、意識してしまっているけれど...。
彼にとっては、私はただの先輩というだけで。
早瀬くんと桐谷くん...意識しないようにしようとしても、意識してしまう私。
私はずっとずっと諦めていた「恋」に一歩ずつ踏み出そうとしている、のかもしれない。