【電子書籍化】飼い犬(?)を愛でたところ塩対応婚約者だった騎士様が溺愛してくるようになりました。
ランティスは、出会って恋に落ちてしまった幼いあの日から、メルシアのそばでは、先祖から受け継いだ先祖からの力のコントロールができない。
ましてや、普段であれば隠密活動くらいは、狼姿でもこなせるのに、感情のコントロールすらできない。
「ワフ!」
ランティスは、踵を返すと四つ足で走り出した。
メルシアは、まだあの場所にいるに違いない。
そばにいたい。
会いたい。
恋慕だけが心の大部分を占める。
メルシアの元に、本能のまま走り出したランティスは、それでも心のどこかで、一方的な婚約を終わらせなくてはいけないのだと、決意していた。