星みたいな恋をしよう
二人に気付いたエマとジョージが駆け寄って来る。オスカルが訊ねた。

「電話で教えてくれたこと、あれって本当なの?」

「はい、確かです」

ジョージがそう言った刹那、警察官二人が事件が起きた部屋から発見された遺体を運んでいく。青いシートに包まれたその遺体を見て、絆は光里のことを思い出し、服の胸元を強く掴んだ。

「亡くなったのは、ロバート・ブレッドさん。全身を滅多刺しにされて、最近できたらしい恋人と撮った写真がなくなっていたわ」

エマがそう言い、光里の事件を起こした犯人に殺害されたのだと絆は察する。混乱してしまいそうな頭の中を空っぽにしようと絆はマンションの方を見る。

(あれ?このマンションって……)

絆はあることを思い出し、それをオスカルたちに告げる。それを聞いた捜査官三人は顔を見合わせた後、近くにいた警察官にこのマンションに住んでいる人間の名簿を持って来るよう頼んでいた。

届いた名簿を見た後、絆たちは互いに顔を見合わせる。それと同時に、絆の中で完成させたくないパズルが完成されつつあった。
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