月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
結界に触れて気絶している、見たこともない魔物の子供をティナが不思議そうに見ていると、モルガンが言い難そうに言った。
「でもよぉ。その魔物は大丈夫なのか? 小さい子供とはいえ魔物だろ? 目が覚めたら暴れたりするんじゃねぇか?」
モルガンの意見はもっともであった。まだ小さいアネタが一緒にいる以上、親として心配するのは当然だろう。
「じゃあ、目を覚ます前に森の奥へ戻しますか?」
「その方が良いだろうなぁ……。コイツの親が探してるかもしれねーしなぁ」
トールとモルガンは、魔物の子供を森の奥へ連れて行くことに決めたようだ。ティナは少し残念に思いながらも、トールに付いて行くことにした。
「何かあったらすぐに逃げてこいよ!!」
「はーい!」
モルガンに留守を頼み、魔物の子供を抱きしめたティナとトールは森の奥へと入っていく。
ちなみに魔物の子供をティナが抱っこしているのは、トールに頼み込んで無理矢理許可を得たからだ。
凶暴な魔物だったら、と心配したトールだったが、ティナが「何かあればすぐ結界に閉じ込める」と言うので、渋々了承したのだ。
ティナの可愛いお願いに弱い自分を自覚したトールは、もし魔物の子供がティナに危害を加えるようであれば、速やかに自分が討伐しようと考えていた。
既に魔物の子供に情が湧いているティナは、きっとこの魔物の子供に襲われても討伐を躊躇うだろう。ならば自分が悪者になってでもティナを守ろう、とトールは密かに決意する。
「でもよぉ。その魔物は大丈夫なのか? 小さい子供とはいえ魔物だろ? 目が覚めたら暴れたりするんじゃねぇか?」
モルガンの意見はもっともであった。まだ小さいアネタが一緒にいる以上、親として心配するのは当然だろう。
「じゃあ、目を覚ます前に森の奥へ戻しますか?」
「その方が良いだろうなぁ……。コイツの親が探してるかもしれねーしなぁ」
トールとモルガンは、魔物の子供を森の奥へ連れて行くことに決めたようだ。ティナは少し残念に思いながらも、トールに付いて行くことにした。
「何かあったらすぐに逃げてこいよ!!」
「はーい!」
モルガンに留守を頼み、魔物の子供を抱きしめたティナとトールは森の奥へと入っていく。
ちなみに魔物の子供をティナが抱っこしているのは、トールに頼み込んで無理矢理許可を得たからだ。
凶暴な魔物だったら、と心配したトールだったが、ティナが「何かあればすぐ結界に閉じ込める」と言うので、渋々了承したのだ。
ティナの可愛いお願いに弱い自分を自覚したトールは、もし魔物の子供がティナに危害を加えるようであれば、速やかに自分が討伐しようと考えていた。
既に魔物の子供に情が湧いているティナは、きっとこの魔物の子供に襲われても討伐を躊躇うだろう。ならば自分が悪者になってでもティナを守ろう、とトールは密かに決意する。