月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
「ならばお前に任せよう。無事クリスティナ様と共に戻って来て欲しい」

「はい! では行って参ります!!」

 アレクシスはろくに挨拶もせず行ってしまった。彼は常にクリスティナのそばにいた護衛騎士だ。主が行方不明で気が気じゃないだろう。

 王宮から飛び出したアレクシスは、クリスティナが何処へ向かうか推測していた。きっと自分の推測は間違っていないと、確固たる自信もある。

 アレクシスは、長年クリスティナに仕えていた自分が一番、彼女のことを理解していると自負しているのだ。

 そうして、アレクシスは彼女が実の父親のように慕っている、冒険者ギルドセーデルルンド王国王都本部の最高責任者──ギルド長であるベルトルドの元へ、確信と共に急いだのだった。     
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