月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
「な……っ!! アレクシス!!」
本気でトールを殺そうとするアレクシスを止めるために、足を踏み出そうとしたティナだったが、腕の中でアウルムが身動いだ気配に、思わず足を止める。
「あ……っ、そうだ、アウルムが……」
獣魔契約を終えたアウルムはずっと眠ったままだった。しかし、アレクシスの殺気の影響で、眠りから覚めようとしているのかもしれない。
(どうしよう……っ! アウルムをどこかに寝かせる……? でも……っ!)
ティナは自分がどうするべきか逡巡する。トールのことは心配だが、決闘の邪魔をしたい訳ではないのだ。
それにトールのことは信じているし、彼が負けるとは思っていない。
「うぉおおおおっ!!」
光を纏ったアレクシスの剣がトールへと襲いかかる。
魔力を帯びたアレクシスの剣は性能が数段上がっており、普通の剣なら簡単に両断されるだろう。
トールのツヴァイハンダーも希少な鉱物で出来ているとは言え、下手をすると破壊されてしまうかもしれない。
本気でトールを殺そうとするアレクシスを止めるために、足を踏み出そうとしたティナだったが、腕の中でアウルムが身動いだ気配に、思わず足を止める。
「あ……っ、そうだ、アウルムが……」
獣魔契約を終えたアウルムはずっと眠ったままだった。しかし、アレクシスの殺気の影響で、眠りから覚めようとしているのかもしれない。
(どうしよう……っ! アウルムをどこかに寝かせる……? でも……っ!)
ティナは自分がどうするべきか逡巡する。トールのことは心配だが、決闘の邪魔をしたい訳ではないのだ。
それにトールのことは信じているし、彼が負けるとは思っていない。
「うぉおおおおっ!!」
光を纏ったアレクシスの剣がトールへと襲いかかる。
魔力を帯びたアレクシスの剣は性能が数段上がっており、普通の剣なら簡単に両断されるだろう。
トールのツヴァイハンダーも希少な鉱物で出来ているとは言え、下手をすると破壊されてしまうかもしれない。