月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
若くして王都のギルド長を務め、王宮や神殿とも渡り合えるほど頭の回転が速いベルトルドだからこそ、成し得た技なのだろう。
それから事のあらましをトールから聞いたベルトルドは、痛む頭を抱えながらもトールの同行を許可することにした。
逆に考えれば、彼ほどティナの護衛に相応しい人間はいないからだ。
トールならきっと、ありとあらゆるものからティナを守ってくれるだろう。
それにティナが記憶を失っていても、彼がティナとの約束を守り続けているところは高く評価出来る。
きっと遠くない未来、トールとはティナを巡って争うことになるだろう。
そう考えると気に食わない奴ではあるが、ベルトルドはティナを想うトールの気持ちだけは、褒めてやっても良いと思えるぐらいに、トールのことを認めたのだ。
──そうしてティナとトールが出発する日。
ベルトルドはギルド長室の窓からティナとトールを見送り、いつの日か二人が一緒にこのギルドに戻ってくるその時まで、楽しみに待つことにしたのであった。
それから事のあらましをトールから聞いたベルトルドは、痛む頭を抱えながらもトールの同行を許可することにした。
逆に考えれば、彼ほどティナの護衛に相応しい人間はいないからだ。
トールならきっと、ありとあらゆるものからティナを守ってくれるだろう。
それにティナが記憶を失っていても、彼がティナとの約束を守り続けているところは高く評価出来る。
きっと遠くない未来、トールとはティナを巡って争うことになるだろう。
そう考えると気に食わない奴ではあるが、ベルトルドはティナを想うトールの気持ちだけは、褒めてやっても良いと思えるぐらいに、トールのことを認めたのだ。
──そうしてティナとトールが出発する日。
ベルトルドはギルド長室の窓からティナとトールを見送り、いつの日か二人が一緒にこのギルドに戻ってくるその時まで、楽しみに待つことにしたのであった。