月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
「え、そんなに?! き、気をつけます!」
ギルドカードの価値に驚いたティナは、失くさないようにカードを大事に仕舞い込んだ。
その様子を確認したベルトルドは、真面目な顔をしてティナに向かい合う。
「ティナ。これから君は冒険者ギルドの一員だ。規律をよく理解して、遵守しなければならないよ」
ベルトルドに諭され、ティナは自分が組織の一員になったことを自覚する。
これからベルトルドはティナの上司となるのだ。しかも彼は王国本部のギルド長で、それは新米冒険者にとっては雲の上の存在ということだ。今までのように気軽に会うことは出来ないだろう。
「……はいっ! 私、ずっとベルトルドさん……ギルド長に甘えていたんですね……今まで有難うございました! これからはちゃんと節度を守ります!」
ティナは自分のこれからの行動がベルトルドの沽券に関わるのだと気付き、彼に頼り過ぎないようにしようと決意する。
「それはそれでティナの成長を感じて嬉しいけれど……何だか寂しいね」
ベルトルドは寂しそうな、それでも眩しそうにティナを見る。
「……ギルド長。私本当に感謝しているんです。両親が亡くなってからずっと私を守っていてくれたんですよね? 王宮や神殿に反発してまで……」
「……ティナ……」
ギルドカードの価値に驚いたティナは、失くさないようにカードを大事に仕舞い込んだ。
その様子を確認したベルトルドは、真面目な顔をしてティナに向かい合う。
「ティナ。これから君は冒険者ギルドの一員だ。規律をよく理解して、遵守しなければならないよ」
ベルトルドに諭され、ティナは自分が組織の一員になったことを自覚する。
これからベルトルドはティナの上司となるのだ。しかも彼は王国本部のギルド長で、それは新米冒険者にとっては雲の上の存在ということだ。今までのように気軽に会うことは出来ないだろう。
「……はいっ! 私、ずっとベルトルドさん……ギルド長に甘えていたんですね……今まで有難うございました! これからはちゃんと節度を守ります!」
ティナは自分のこれからの行動がベルトルドの沽券に関わるのだと気付き、彼に頼り過ぎないようにしようと決意する。
「それはそれでティナの成長を感じて嬉しいけれど……何だか寂しいね」
ベルトルドは寂しそうな、それでも眩しそうにティナを見る。
「……ギルド長。私本当に感謝しているんです。両親が亡くなってからずっと私を守っていてくれたんですよね? 王宮や神殿に反発してまで……」
「……ティナ……」