月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
「あの王子も役に立つじゃん!! 婚約はこっちから破棄するつもりだったけど、あっちから言い出してくれてホント良かった!! 私の過失ゼロで自由になれるなんて……ああ、生きてて良かった〜〜!!」
王家から強引に進められた婚約は、クリスティナにとって不本意なものであった。未来の王妃を育てるための教育は厳しさを極め、王妃に興味がない彼女には苦行でしか無かったのだ。
「神殿にこき使われるのもうんざりしてたんだよね! あいつら、偉そうに口出しするくせに自分達は動かないし。そのクセ浄化したら自分達の手柄にするし、マジで害悪!!」
クリスティナは今まで溜まっていた鬱憤を吐き出すかのように毒を吐く。
実際、瘴気が発生する度にクリスティナは神殿から呼び出され、問答無用で浄化させられていたのだ。
「浄化のために国中駆けずり回ってたんだから、学院に行く暇なんか無いっつーの! 王子のくせに何も知らんのか!!」
フレードリクからの糾弾にも沈黙で耐え続けたクリスティナだったが、一度吐き出すと次から次へと愚痴が出てきて止まらなくなっていた。しかも段々口調まで荒くなっている。
王家から強引に進められた婚約は、クリスティナにとって不本意なものであった。未来の王妃を育てるための教育は厳しさを極め、王妃に興味がない彼女には苦行でしか無かったのだ。
「神殿にこき使われるのもうんざりしてたんだよね! あいつら、偉そうに口出しするくせに自分達は動かないし。そのクセ浄化したら自分達の手柄にするし、マジで害悪!!」
クリスティナは今まで溜まっていた鬱憤を吐き出すかのように毒を吐く。
実際、瘴気が発生する度にクリスティナは神殿から呼び出され、問答無用で浄化させられていたのだ。
「浄化のために国中駆けずり回ってたんだから、学院に行く暇なんか無いっつーの! 王子のくせに何も知らんのか!!」
フレードリクからの糾弾にも沈黙で耐え続けたクリスティナだったが、一度吐き出すと次から次へと愚痴が出てきて止まらなくなっていた。しかも段々口調まで荒くなっている。