辣腕海運王は政略妻を容赦なく抱き愛でる【極上四天王シリーズ】
政略結婚相手は来なかったが、今までいたことのない恋人同士の疑似体験をしているみたいだ。
力強いコウさんの手につながれて泳ぐと安心する。
ライフジャケットを着ているせいもあるが、溺れる心配がなく、足を軽く動かすだけで好きなところへ行けてとても楽しい。
しばらく海の中で過ごしたのち、コウさんが腕時計を見て休憩しようと言い、私たちはポンツーンに上がった。
「あー楽しかった!」
ライフジャケットをはずして、開口一番出た言葉だ。
一時間近くもサンゴ礁や魚を見ていたことに驚いた。ひとりでシュノーケリングをしていたら、一緒に感動を味わえないし、長く海の中にいられなかったはず。
「コウさんはどうでしたか? 私がいたから楽しめなかった……?」
「楽しかったよ。ふたりの方がいろいろ話せて、あっという間に時間が経った」
同じことを考えていたとわかってホッとする。
「腹が減ったな。食べに行こうか」
「はい。おなかが鳴りそうです」
胃の辺りを手で押さえると、彼は少し日に焼けた顔で笑った。
「Tシャツがびしょびしょで不快だろう? 羽織るものは持ってきた?」
「はい。持ってきました」
私たちは荷物を置いてある場所へ行き、トートバッグの中からタオルと薄手のパーカーを取り出した。
パーカーを着るには、肌にピタッと密着しているこのTシャツを脱がなくてはならない。
力強いコウさんの手につながれて泳ぐと安心する。
ライフジャケットを着ているせいもあるが、溺れる心配がなく、足を軽く動かすだけで好きなところへ行けてとても楽しい。
しばらく海の中で過ごしたのち、コウさんが腕時計を見て休憩しようと言い、私たちはポンツーンに上がった。
「あー楽しかった!」
ライフジャケットをはずして、開口一番出た言葉だ。
一時間近くもサンゴ礁や魚を見ていたことに驚いた。ひとりでシュノーケリングをしていたら、一緒に感動を味わえないし、長く海の中にいられなかったはず。
「コウさんはどうでしたか? 私がいたから楽しめなかった……?」
「楽しかったよ。ふたりの方がいろいろ話せて、あっという間に時間が経った」
同じことを考えていたとわかってホッとする。
「腹が減ったな。食べに行こうか」
「はい。おなかが鳴りそうです」
胃の辺りを手で押さえると、彼は少し日に焼けた顔で笑った。
「Tシャツがびしょびしょで不快だろう? 羽織るものは持ってきた?」
「はい。持ってきました」
私たちは荷物を置いてある場所へ行き、トートバッグの中からタオルと薄手のパーカーを取り出した。
パーカーを着るには、肌にピタッと密着しているこのTシャツを脱がなくてはならない。