辣腕海運王は政略妻を容赦なく抱き愛でる【極上四天王シリーズ】
透明の液体が入ったグラスの縁に、ぐるりと塩がついている。私はグラスを手にして口に運んだ。
塩分でアルコールがそれほど気にならず、おいしいと感じる。
「コウさん、これおいしいです。いつもチューハイばかりなので」
「つまみと一緒に飲んだ方がいい。カクテルの度数はかなり高いから」
ナッツとチョコレートがのったお皿を私の方へ近づける。
コウさんは私がソルティドッグを一杯飲み終える間に、バーボンを二杯飲んだ。けれど、表情も態度もまったく変わらない。
やっぱり素敵な人だ。政略結婚の相手もコウさんみたいだったらいいのに……。
でもきっと違う。結婚もビジネスの一環だと割りきった、冷淡な人だろう。
「和泉、そんなに深刻な話なら俺の部屋で聞こうか?」
「え……?」
「人に聞かれたくないんだろう?」
私の部屋には祖父母がいると思っているから、そう言ってくれているのだろう。
「……そうさせてください」
アルコールが入って少し気だるさを感じているが、それが告白する勇気を与えてくれそうだった。
10デッキに戻ってきて、自分の部屋のある廊下とは反対側へ進む。中ほどのドアの前でコウさんは立ち止まり、ロックを解除してドアを開けた。
「どうぞ。入って」
促され、室内に歩を進めて目を見張る。
塩分でアルコールがそれほど気にならず、おいしいと感じる。
「コウさん、これおいしいです。いつもチューハイばかりなので」
「つまみと一緒に飲んだ方がいい。カクテルの度数はかなり高いから」
ナッツとチョコレートがのったお皿を私の方へ近づける。
コウさんは私がソルティドッグを一杯飲み終える間に、バーボンを二杯飲んだ。けれど、表情も態度もまったく変わらない。
やっぱり素敵な人だ。政略結婚の相手もコウさんみたいだったらいいのに……。
でもきっと違う。結婚もビジネスの一環だと割りきった、冷淡な人だろう。
「和泉、そんなに深刻な話なら俺の部屋で聞こうか?」
「え……?」
「人に聞かれたくないんだろう?」
私の部屋には祖父母がいると思っているから、そう言ってくれているのだろう。
「……そうさせてください」
アルコールが入って少し気だるさを感じているが、それが告白する勇気を与えてくれそうだった。
10デッキに戻ってきて、自分の部屋のある廊下とは反対側へ進む。中ほどのドアの前でコウさんは立ち止まり、ロックを解除してドアを開けた。
「どうぞ。入って」
促され、室内に歩を進めて目を見張る。