辣腕海運王は政略妻を容赦なく抱き愛でる【極上四天王シリーズ】
「私、嘘をついていました。申し訳ありませんでした!」
両手を膝に置いて頭を深く下げた。
「……嘘って。頭を上げるんだ、話を聞くから」
コウさんの静かな声が頭の上から降ってきて、大きく呼吸をしてから顔を起こした。
「で、嘘とは? 話してくれ。事情があったのだろうから怒らないよ」
その言葉に安堵して口を開く。
「……祖父母が同行しているというのは嘘です。コウさんに出会ったばかりだったので……予防線を……」
「知らない男に対して和泉の考えは間違っていないと思う」
「そう言ってくださってホッとしました。私が豪華客船の旅に参加したのには理由があって……」
その理由を話す前に、グラスに手が伸びる。これだけ言うのに喉がカラカラだ。
飲んでグラスをテーブルに置く。
そんな私を急かさずに、コウさんはグラスの中の氷を回すように動かしている。
「父はホテルグループの社長で、経営難を打開するために政略結婚を私に勧めました。縁談話には驚きましたが、会社をつぶすわけにはいかなくて承諾したんです。お見合いはこの豪華客船で行われることに」
「君がひとりということは、相手は来なかった?」
両手を膝に置いて頭を深く下げた。
「……嘘って。頭を上げるんだ、話を聞くから」
コウさんの静かな声が頭の上から降ってきて、大きく呼吸をしてから顔を起こした。
「で、嘘とは? 話してくれ。事情があったのだろうから怒らないよ」
その言葉に安堵して口を開く。
「……祖父母が同行しているというのは嘘です。コウさんに出会ったばかりだったので……予防線を……」
「知らない男に対して和泉の考えは間違っていないと思う」
「そう言ってくださってホッとしました。私が豪華客船の旅に参加したのには理由があって……」
その理由を話す前に、グラスに手が伸びる。これだけ言うのに喉がカラカラだ。
飲んでグラスをテーブルに置く。
そんな私を急かさずに、コウさんはグラスの中の氷を回すように動かしている。
「父はホテルグループの社長で、経営難を打開するために政略結婚を私に勧めました。縁談話には驚きましたが、会社をつぶすわけにはいかなくて承諾したんです。お見合いはこの豪華客船で行われることに」
「君がひとりということは、相手は来なかった?」