【完結】呪われ令嬢、王妃になる

第3話 美味しいご飯と嬉しい再会

 シェリーと話したジェラルドはその後公務のため、執務室へと戻っていった。
 自室に案内されてゆっくりと過ごしたのち、ディナーのためにダイニングへと向かう。

 すでにダイニングにはジェラルドが席についており、その左側前の椅子へと促されて座る。

「公務で忙しい時以外はできれば一緒に食べたいのだけれど、いいかな?」
「…………」
「シェリー?」
「あっ! 申し訳ございません。その……私は9歳以降家族と食事をしたことがなかったので、人と食事こうした食事をするのは久しぶりだなと」

 その言葉にジェラルドは立ち上がり、そっとシェリーを抱きしめた。

「ジェ、ジェラルド様っ?!」
「これからは私となるべく食事をしよう。たくさんぬくもりを感じてほしい」
「は、はいっ!」

 シェリーは急に抱きしめられた衝撃で脳がショートしそうになったが、気持ちを抑えるようにゆっくりと息を吐く。
 すると、ジェラルドはそっと耳元で囁いた。

「それに君に会わせたい人がいるんだ」
「え?」
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