Cherry Blossoms〜甘美な恋の罠〜
戦士たち
榎本総合病院で起きた事件の犯人と格闘した後、潜入捜査をしている公安警察・九条桜士(くじょうおうし)は好きだと自覚した四月一日一花(わたぬきいちか)の大きな秘密を知ってしまう。そのことにただただ驚いていた。

(治安の不安な戦場に行くことになれば、武術を心得る必要性があるな。危険な犯罪組織に命を狙われたり、臓器売買や人身売買を行う輩に捕まる可能性も否定できない)

桜士がそう考えている中、一花はウガンダ出身の小児外科医であるヨハン・ファジルと金髪碧眼の女性と話している。花が咲いたような笑顔を浮かべる一花に桜士が見惚れていると、ヒスパニック系の男性に肩を叩かれた。

「まずは、自己紹介でもしようか。僕はクラウディオ・エルナンデス。チリ出身の外科医。このeagleのチームリーダーだ。よろしく!」

続いて、腰よりも長い銀髪に紫の瞳の女性が口を開く。

「ナタリア・ソーニャです。ウクライナ出身で内科医をしています。よろしくお願いします」
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