巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。

「本当ですか? 是非お願いします! どんな事でも構いませんから、私に教えて下さい!」


「ええ、分かったわ。じゃあ、その時にまたお邪魔させていただくわね」


 私の必死な姿にエリーさんは驚いていたけれど、私の願いを叶えてくれると約束してくれた。本当に優しくて素敵な人だな、と思う。


「有難うございます! よろしくお願いします!」


 それからエリーさんと近況を報告しあった後、雑談していると子供達が起きてきたので、気を利かせてくれたエリーさんは子供達と挨拶を交わした後、「じゃあ、また来るから。サラちゃんも頑張ってね」と言って帰って行った。


 ──私の周りには良い人達ばかりで本当に有り難い。


 一度は失くしかけた信仰心だったけれど、こうして沢山の人に支えられ、助けられていると否が応でもその存在を感じ、感謝の念が湧いてくる。


 私は目を瞑り、自分の心の中に住まうと言われている至上神へ、改めて感謝の祈りを捧げるのだった。
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