巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「えっ! この孤児院のことを!? 一体誰なの?」
孤児院の事を知っていて、尚且エルと直接話せるような人物に心当たりなんて全く無いのだけれど。
「……もしかして神殿本部のツルッとした司教じゃない……よね?」
私が王都の神殿本部に行った時、エルと会話していたのを思い出す。もしあの司教がエルに言ってくれたんだとしたら、考えを改めないと。
「ある意味いい線いっていましたが違います。バーバリ司教ではありません」
そう言えばあのツルッとした人はそんな名前だったな……。でも違うのか……。
うーんうーんと考えている私を見て、エルはくすっと笑うと、声を潜めて教えてくれた。
「答えはバーバリ司教の付き人です。貴女を裏門まで送った人物ですよ。あ、これは内密にお願いします」
「ええーっ!? あの……!! っと、いけないいけない」
内密だと言われたのに、思いがけない人物を言われてつい大声を出してしまい、慌てて声量を落とす。
(えぅ! まさかのあの人!? え、でも司教の、とは言え付き人だよね? そんな人が王太子と話す機会ってあるの?)