巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。

(ああ、そうか……。エルは神殿の人間だけじゃなく、王宮の人間にも恐れられていたんだ──……)


 エルが言った「王族にあるまじき属性」という言葉は、神殿の人間ではなく王宮の人間に言われた言葉なのだろう……って、神殿の人間がそう吹聴した可能性もあるけれど。


 きっとエルは私に闇属性だと知られたくなかったのだろう、と思う。その証拠に、エルの瞳には不安の色が滲んでいて、私に拒否されるのを恐れているように見える。私が都合よく解釈しているだけかもしれないけれど。


 ──だから私はちゃんとエルに自分の気持を伝えることにする。


「私はエルが闇属性でも全然怖くないよ。むしろ闇属性だったおかげで助けられたんだし」


 盗賊のお頭が張っていた結界はエルだから解除出来たのだ。基本の四大属性だったらあの結界は破られなかったと思う。そう考えたら闇属性ってひょっとして最強……?


「エルが助けに来てくれたから、テオの暴走を止められたんだし、本当に感謝しているよ。お礼が遅くなっちゃったけど、助けてくれて有難う」


 私はにっこりと微笑んでエルにお礼を言う。こういうのは態度で示さないと伝わらない時があるからだ。
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