巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。

「……貴女は、どこまで知っていてそんな事を……? 本当に巫女見習いなのですか? まるで──……!」


 何かを言いかけたエルが途中で言葉を濁しまう。何だか疑われているけれど、私は正真正銘の巫女見習いだ……って、自慢できる身分じゃないけれど。


「よく分かんないけど、私はれっきとした巫女見習いだよ? ここの司祭だったお爺ちゃんに育てられて、たくさんの事を教えて貰ったけどね」


 本当にお爺ちゃんには色んな事を教わった。アルムストレイム教の教義のことも、それ以外のことも……。


「ここにいらした司祭はとても博識な方なのですね……<原始の属性>なんて初めて聞きましたよ」


(そう言われるとお爺ちゃんて物知りだったなぁ。教えてくれたお話は教義の本にも書いて無いものが多かったような……。お爺ちゃんはどこでそんな知識を身に着けたんだろう?)


「お爺ちゃ……司祭様は色んな事を知っていたよ。凄く変な人だったらしいけれどね」


 街の人達はお爺ちゃんの事を変わり者だとよく言っていたけれど……でもそれは侮蔑でも何でもなく、尊敬の意を込めて言っていたのだと思う。
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