巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。

 私はエルの笑顔に見惚れていたのを誤魔化すように話題を変える。 


「えっと、私が闇属性の盗賊に拉致された時、どうして居場所がわかったの?」


 あの時、エルが神殿にいたのなら、どうやって私が拐われたのを知ったのだろう……テオとのイザコザも知っていたし、悪魔の持つ超常的な力かな? って思っていたのに。


「それは、僕が部下達に孤児院を守るようにと命令していたのです。孤児院だけでなく、ソリヤの街にも部下達を潜り込ませて領主の動向を探っていたのですが──」


 エル曰く、側近さんから孤児院に補助金が支払われていないと知り、領主の不正を部下達に探らせていたのだそうだ。その時、テオが闇組織に接触したのを知り、私に何かあればすぐに知らせるようにと連絡用の魔道具を渡していたらしい。


「離れた相手と連絡を取れる魔道具なんてあるの?」


「友人が開発中の魔道具なんですが、まだ試作品らしく、今はお試しで借りているんですよ」


 エルの言う友人ってきっと、髪色を変える魔法を教えてくれた人なんだろう。

 かなり魔法に精通してるみたいだし、すごく有名な魔導師に違いない。
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