巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「私と子供達は国の事業で王都に行く事になったんだ。急だけど、今日出発だからせめて挨拶しようと思って来たんだけど……」
タイミングが悪くて申し訳ないと思っていた私に、おじさんやおばさん達は一瞬驚いた後、自分の事のように喜んでくれた。
「ええっ!? 本当か!? そりゃ凄えな!」
「マジかよ! 国の事業に絡むなんて大したもんだ!」
「サラちゃんがいなくなったら寂しいけど、国が面倒を見てくれるのよね? なら安心だわ」
「テオがいなくなったってぇのに……若い男共が悔し涙を流すなあ、これは」
テオがいなくなって悔し涙を流す意味がわからないけれど、皆んな王都行きを祝ってくれて「ほら、これ旅の間に皆んなで食べろよ!」「これも持ってけ!」と、食べ物を沢山選別に貰った。
「皆んな有難うね! また落ち着いたら帰ってくるから! それまで元気でいてね!」
「おう、いつでも帰ってこいや!」
「王都の土産よろしくな! 待ってるぜ!」
──そうして、お別れの挨拶を終えた私は街の人達に見送られながら、生まれ育った街ソリヤを後にしたのだった。
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