巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
だけど敬虔なアルムストレイム教の信徒であった母は、神殿の人間から闇属性は忌むべきものと聞かされ続け、同時に謂れもない噂が流れたこともあって、全ては自分のせいだと思い込むようになり、しばらくして精神を病んでしまったのだ。
──今思えば僕のアルムストレイム教嫌いはこれがきっかけだったのかもしれない。
僕はなるべく怖がられないようにと、人と接する時はいつも敬語で話すように心がけた。いつしかそれが癖になり定着してしまったけれど、何故か神殿関係者には自然と敬語抜きで話せてしまうのは、彼らに敬意など微塵も持ち合わせていないからだろう。
精神を病んでしまった母は体力も衰え、次第に床に臥せる事が多くなっていった。
そして毎日お見舞いに行く僕に、母は何度も謝罪の言葉を言い続ける。
「闇属性に産んでしまってごめんなさい」
「闇属性を持ってしまったばっかりに、忌み子と蔑まれてしまう」
「せめて私と同じ水属性なら良かったのに」
「全て私が悪いの──ごめんなさい、ごめんなさい。こんなお母様を許して……」