巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
まるで呪詛のように浴びせ続けられる言葉に、自分もいっそ病んでしまいたいと思うようになるのは仕方がないと思う。
だけど僕はそんな環境にいても病むことはなかった。いっそ病んでしまった方が楽になれると思ったけれど──病むことが出来なかったのだ。
闇属性は主に生物の精神に関わる属性だ。そんな属性を持つが故に自己防衛本能が働いたのかもしれない。皮肉なことに、闇属性のおかげで僕の精神は安定し続けることが出来たのだ。
──その事に気づいた僕は思いつく。闇魔法で母の精神を安定させれば良いのだ、と。
それからの僕は時間を見付けては王宮にある図書館へ足を運び、闇魔法について勉強しだした。希少な属性のため、余り研究が進んでいないらしく本の数は少なかったけれど、それでも何も知らないよりは遥かにマシだった。
そうして勉強によって得た知識により、母の精神は安定を見せる。だけどそれすら畏怖の対象になるなんて思いもよらなかった。