巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
そんな健気な女の子のために、明日は絵本を幾つか見繕って持って来ようと心に決める。
ちなみにどうして僕がこんなまどろっこしいことをしているのかと言うと、特定の個人──この場合は孤児院だが、そこに支援したい場合は予算の申請をしなければならないので時間がかかってしまうのだ。そうなると支援が間に合わないかもしれない。
だから今回は僕が持つ個人資産から援助金を出そうと決めたのだが、そうなると今度は敵対勢力に知られると不味い事になるので注意しなければならない。
僕個人のお金をどう使おうが関係ないだろうに、奴らはそんな事お構いなしに攻め立て、僕を糾弾するだろう。
そんな面倒事は御免だったのもあるが、本当は以前レオンハルトから聞いた異世界の聖人を真似てみたかったというのもある。
異世界では神の使いが生誕した日、聖人が行いの良い子供達に秘密のプレゼントを贈る習慣があるそうだ。
孤児院の話を聞いた僕はその異世界の習慣を思い出し、真似てみたいと思ったのだ。
──そして次の日、昨日と同じように子供達へ贈るために用意した本を幾つか持って孤児院へと向かう。