巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
そんなシュルヴェステルの様子を見たトルスティ大司教は、内心ほくそ笑みながら困った表情を浮かべて言った。
「今、シュルヴェステル様が大事にしている子供達が王都にやって来ているのですよ」
「何だとっ!?」
「そして近々巫女見習いの少女をここへ召喚すると司教達が息巻いておりました。シュルヴェステル様にとっても久しぶりの再会なのでは?」
「──っ!? お前、俺がソリヤへ送った手紙を握り潰していたな!?」
シュルヴェステルはこの貴賓室に閉じ込められてから、何度かソリヤで自分の帰りを待ち侘びているであろうサラへ手紙を送っていた。
それには対象者に届くように、本人しか読めないようにする術式を施していたのだ。
「流石に開封は出来ませんが、移送の阻害であれば私にも可能ですから」
「……お前……っ!?」
「おおっと、この部屋を破壊されては困ります。それにこの部屋に施された術式はそう簡単に破ることは出来ませんよ。魔力をお収め下さい。お互い無駄な血を流す必要はないでしょう?」
「……チッ!」