巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
私が子供達のご褒美は何が良いか考えながら子供達の待つ図書館へ向かっていると、背後から声を掛けられた。
「すみません、貴女がソリヤから来られたサラさんですか?」
「え?」
突然名前を呼ばれて思わず振り返ると、そこには優しそうな顔をした司教が立っていた。
ちなみにどうしてすぐ司教か分かるのかと言うと、着用しているストラ──首から掛ける帯状の布の色で違いが分かるのだ。
大司教のストラは白、司教は赤色、司祭は緑となっている。
「──神の栄光が御身を照らしますよう、司教様にご挨拶申し上げます」
私は失礼の無いように頭を垂れて挨拶をする。私が粗相をするとエルに迷惑をかけてしまうからだ。
ソリヤの孤児院から来た私達は元々アルムストレイム教の管理下にあった。
なのに私達は現在アルムストレイム教とある意味敵対しているエルの庇護下にいる。そんな私達を、アルムストレイム教の者は疎ましく思っているだろう。
──それは私達が問題を起こせばエルの弱みとなり隙を与え、糾弾する口実になってしまう。
だから私は警戒を最大限に引き上げて司教と対峙する。