巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「まだ私のお話が終わっていませんよ。前回は振られてしまいましたからね、今回は是非とも私にお付き合いいただきたい」
口調は柔らかいけれど、高圧的な感じがところどころ滲み出ているバザロフ司教に不信感が湧いてくる。
(でも私は巫女見習いだし、司教に従う謂われはないし!)
「申し訳ありませんが、私の一存では決めかねます。また後日改めてお返事させていただきます」
エルも言っていたけれど、私は一般市民と同じ身分なのだ。アルムストレイム教の聖職者じゃないのだから、司教の申し出を断る事が出来る。
どっちにしろこの事をエルに相談しよう、そう思っていたのだけれど──
「貴女には是非神殿本部までお越しいただきたいのです。色々お話させていただきたいこともありますし、何より貴女がよく知っている彼──司祭と会いたくありませんか?」
「──っ!?」
バザロフ司教の言葉に私の心臓が止まりそうになる。実際、一瞬だけど止まったかもしれない。逆に今は驚きで動悸が激しいけれど。
私の驚いた顔を見たバザロフ司教は満足げに微笑むと、私に手を差し伸べる。