巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
バザロフ司教がトルスティ大司教様と呼んだ人物は、白地に金糸で細かい模様が刺繍された法衣に純白のストラを身に着けており、ここにいる司教の誰よりも若く見えた。
だけど持っている雰囲気は反対で、若い見た目にそぐわず威厳があり、一体何歳なのか興味本位で聞いてみたい……気がする。怖いから聞かないけれど。
「彼の方が大切に育てた聖宝を早く拝見したくてね」
どうやら大司教とやらはこの小神殿にあるお宝を見学に来たらしい。だけど私が見る限り、そんな高価なものはなさそうだ。
「……この少女ですね。なるほど、これは美しい。ですが何やら不思議な魔力を纏っていますね」
(え? 私? 美しいなんて初めて言われたよ……)
正直褒められて嬉しかったのは内緒だ。だけどその後の言葉に「ん?」となる。不思議な魔力ってどう不思議なんだろう。