巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
またもや変な声が出てしまった。だけど予想外の事を言われたのだから仕方ない。
「単刀直入に言います。貴女も一緒に本国の大神殿へ行きませんか? 貴女さえ良ければ栄光ある大神殿で神に仕える巫女にして差し上げますよ」
本国の大神殿とはアルムストレイム教の総本山、アルムストレイム神聖王国にあるオーケリエルム大神殿の事だろう。
オーケリエルム大神殿で働くには厳しい審査と試験があり、そう簡単になれるものじゃないと聞いた事がある。
同じ司教や司祭でも、オーケリエルム大神殿か地方の神殿かでその位階も違ってくるのだ。
だから聖職者達は誰もが本国のオーケリエルム大神殿で働きたいと願っている……らしい。
「……え、でも、大神殿で働くには難しい審査と試験の他にも家柄が関係してくるんですよね? 孤児の私が大神殿で働けるなんてとても思えないのですが」
いや、別に大神殿で働きたいだなんて少しも思っていないけれど。
大司教とは言え本国の人間じゃないのに、そんな事が可能なのか気になっただけなのだ。