巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「──そして俺の庇護下にあったサラと子供達も同様だ。もう二度と俺達に関わるな」
私は二人の会話を聞いて、お爺ちゃんがソリヤに帰って来られなかったのは、トルスティ大司教がお爺ちゃんを何としても法国に連れ戻したかったからだと理解した。
お爺ちゃんが法国でどのような地位にいたのか分からないけれど、トルスティ大司教の態度からかなり重要な役職に就いていたのかもしれない。
だけどお爺ちゃんはその地位を捨ててまで私達を選んでくれたのだ。それも確実に法国──アルムストレイム教と決別する方法で。
神殿の神の御前で、大司教と司教達が見ている中、王国王太子に忠誠を誓った事実は、どう足掻いても覆すことは出来ない。
「わ、私はただ貴方の為に……!」
「お前が俺の為を思って行動してくれていたのはわかっている。その点については感謝しよう。だが、俺には聖下への忠誠心は一切残っていない。……聖下はやり過ぎたんだ」
「そ、そんな……」
これ以上何も言う事は無いと思ったのだろう、がっくりと項垂れたトルスティ大司教に背を向けたお爺ちゃんが私の方へ帰ってくる。
「待たせたな、サラ」