巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「はい、どうぞ」
「お、ありがとな」
お礼を言ってお茶を飲むお爺ちゃんを見ながら、私はさっき考えていた事を言ってみる。
「ねえ。今まで『お爺ちゃん』って呼んでいたけど、呼び方を変えた方が良いかな?」
「何だ? いきなりどうした」
「だって皆んなお爺ちゃんの事若いって言うし、孫がいるようには見えないし……」
何よりお爺ちゃん本人が嫌じゃないのかな、と思ったらどんどん気になってきたのだ。
「俺は今まで通り『お爺ちゃん』でいいぞ? 俺にとってお前は孫みたいなもんだからな」
「…………そっか」
お爺ちゃんは赤ん坊の時に私を引き取ってくれた。その時のお爺ちゃんの年齢であれば父親呼びでもいい筈なのだ。
だけど敢えて自分を「お爺ちゃん」と呼ばせるという事は、何か理由があるのかな、と思っていたものの、ずっとその理由を尋ねないでいた。
でも今回の件をきっかけに、私はお爺ちゃんの過去が凄く気になってしまっている──お爺ちゃんが自ら話してくれるのが一番なのはわかっているけれど。
私はそんな考えを振り払うように、話題を変えることにする。