巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「さすがベズボロドフ公爵! 物事を大局的に見る目をお持ちでいらっしゃる」
上位貴族であり、元老院の議員の中でも強い発言権を持っているベズボロドフ公爵を同じ派閥の議員達が持て囃す。
公爵の話に合わせるよう、予め根回しされていたのだろう。
「神殿との関係を修復するためにも、是非とも殿下には大司教様の打診をお受けいただきたい」
「……何?」
ベズボロドフ公爵の提案にエデルトルートが眉をしかめると同時に、無礼極まりないベズボロドフ公爵の発言を聞いた王族派議員達が異を唱える。
「公爵! その打診は断ると会議で決定したではありませんか!」
「この元老院会議で決議された議題を再び持ち出すのは如何なものか」
「一度否決された議題の再検討は、正式な手続きを終わらせてからにしていただきたい」
ベズボロドフ公爵が言う、以前否決された大司教からの打診──その内容は、王太子エデルトルートと、アルムストレイム神聖王国王女との婚姻の申し出であった。
「何を仰る! これほどの良縁はありますまい。配慮下さった大司教様には感謝せねばなりませんよ!」