巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
今まで彼がこれほどの意志を持って拒絶した姿を見るのは初めてだったからだ。
「……っ、そ、そうは仰るが、アルムストレイム教との関係は一体どうなさるおつもりで……?」
エデルトルートの気迫に、流石のベズボロドフ公爵も尻込みする。
「アルムストレイム教と関係を修復する必要は無い」
更に告げられたエデルトルートの言葉に、会議室中がしんっと静まり返る。
「ば……馬鹿なっ!? 正気ですか!? アルムストレイム教との関係が悪化すると<聖水>が手に入らなくなりますぞ!!」
「左様! <聖水>が齎す恩恵は計り知れません! 殿下はその恩恵を手放すのですか!」
「殿下は我が国を滅ぼすおつもりか!!」
ベズボロドフ公爵の言葉が引き金となり、神殿派議員達が次々と抗議の声を上げる。
会議室中が騒然となる中、エデルトルートは顔色一つ変えずに上座に鎮座している。彼にとって議員達の反応は予想の範囲だ。
「確かに<聖水>は万病を治し悪しき者を退ける。だが、何時までもそれに頼るわけにはいくまい?」
もし<聖水>が無ければ国が滅ぶのなら、バルドゥル帝国はどうなるのか。