巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
それを切っ掛けに、エデルトルートはアルムストレイム教との決別を決意する──自分の国の生殺与奪の権利を、他の国に渡す訳にはいかないのだ。
だが、自分達の利益を最優先する議員達は、エデルトルートの決断を否定するだろう。何とかしてアルムストレイム教との決別を阻止しようと、あれこれ理由を見付けて来るはずだ。
「……で、では! <穢れし者達>は? 最凶の<穢れを纏う闇>が我が国を襲ったらどうされるのですか!!」
案の定、ベズボロドフ公爵が今度は国の防衛手段について言及する。
この<穢れし者達>とは、死・疫病・血などから生じた永続的・内面的汚れ──目に見えない汚れである<穢れた>存在の事を指す。
特に最凶と言われる<穢れを纏う闇>は、一体で三つの村を一夜で滅ぼす力を持っているのだ。
そんな<穢れし者達>や<穢れを纏う闇>の存在が、闇属性を誤解させる要因となっているのだから、エデルトルートにとっては迷惑以外の何物でもない。
「我が国の防衛力を補う必要があるのは確かだ。<穢れし者達>への対抗策も<聖水>に頼らずに済む方法を確立させるよう、帝国と合同で研究機関を設立する予定である」