巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。

 エデルトルートの返答に、ベズボロドフ公爵は反論出来ず、悔しそうに顔を歪め、ぐっと言葉を詰まらせる。


 この定例会議で、ベズボロドフ公爵を始めとする神殿派議員達は、エデルトルートを言及し、大司教からの打診を受けさせる予定だった。それが大幅に狂ってしまうとは……。


 ……まさかエデルトルートが、この場でアルムストレイム教との決別を宣言するとは夢にも思わなかったのだ。


 神殿派議員達が押し黙り、会議室が静かになった頃、扉をノックする音が部屋中に響いた。


 エデルトルートが扉前に控える文官に目配せし、扉を開けさせると、そこには彼の腹心であるヴィクトルがいた。


「会議中失礼致します。殿下、シス様とサラ様をお連れ致しました」


 ヴィクトルの言葉に、聞き慣れない人物の名前を聞いた議員達から、訝しむ雰囲気が伝わってくる。

 しかし、エデルトルートはそんな雰囲気を気にすること無く、ヴィクトルに入室の許可を出す。


 そうして、ヴィクトルに促されて入室してきたのは、雪のような白い髪を一つに纏めている美丈夫と、鮮やかな赤い髪の美しい少女だった。
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