巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
この国の王族と同じぐらい権力があった、あのトルスティ大司教でも逆らえない程なのだ。そんじょそこらの貴族達が束になっても叶うまい。
しかもそんな人物がエルに忠誠を誓ったのだから、国中の勢力図が大幅に変化することは必至だろう。
(まあ、お爺ちゃんの事だから権力とか使うまでもなく、物理的に叩き潰しそうだけど)
結局、お爺ちゃんの王国騎士団団長の任命は満場一致で可決され、叙任の儀式も盛大に行われることが決定した。
その時にお爺ちゃんは国王から爵位を授かることになるそうだ。国防を担う人物に爵位が無いなんてありえないからだ。
「おうサラ! 国が俺に爵位をくれるってよ。これでお前も貴族令嬢だぞ? もう身分を気にしなくてもいいからな! 堂々としてろよ!」
会議が終わった後、呆然と佇む私に向かって、お爺ちゃんがニカッと笑う。
──その笑顔はいつも、私を安心させる為の笑顔で──……。
「……お爺ちゃん……もしかして私のために……?」
離宮で話していた時からおかしいと思っていた。
しつこくエルへの想いを聞いてきたのはきっと、私が本気かどうか確認したかったのだ。