巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「それにな、俺もそろそろ運動しねぇとなーって思ってたとこだったんだよ。このままじゃあブクブクに太っちまうわ」
あれこれ理由を並べ立てているけど、これも私が少しでも気に病まないようにと、思ってのことなのだろう。
そんなお爺ちゃんの気持ちを考えると、これ以上私に言えることは何も無い。
「……そんな顔すんな。俺がやりたくてやってるんだ。お前が気にする事じゃねぇ」
お爺ちゃんに言われて、自分はどんな顔をしているのだろうと思うと同時に、私の頬を涙がポロッと零れ落ちる。
自分が泣いていると気付いたらもう駄目だった。後から後から涙が溢れてきて止まらない。
声を上げず、ただ泣き続ける私の頭を、お爺ちゃんの大きな手がぽんぽんと撫でる。
いつもより優しく感じる手の温もりに、お爺ちゃんはこれ以上私を泣かせてどうするつもりなのだと問い詰めたくなる。
──全身全霊で私を守ってくれる人に、人生の全てをかけて私を幸せにしようとしてくれる人に、私は何をしてあげられるのだろう……?
「ほら、もう泣くな。お前が泣き止まねぇと殿下が困るだろうが」
「……へ?」