巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
それでもヴィクトルが認め、団員達が心酔する程の実力を、シス殿は一体どこで身に付けたのか……。僕は彼の経歴が気になっていた。
そうして、謎めいていたシス殿の経歴は意外と早く判明する。
元老院議員達が揃う定例会議に、シス殿がサラを連れて登場したのだ。
シス殿には予め、騎士団長を引き受ける決心がついたら、定例会議のある日に会議室まで来るように伝えていた。それは元老議員達に、騎士団長の変更を発表しなければならないからだ。
案の定、神殿派議員達がシス殿の就任を否定する。特にベズボロドフ公爵の反発が酷い。
肝心の騎士団員達は、シス殿の騎士団長就任をまだかまだかと待っていると言うのに。
だけど、神殿派議員達のまとめ役である、ベズボロドフ公爵はかなり厄介な相手だ。
彼を納得させるにはかなり手を焼きそうだと覚悟していたのに、それすらもシス殿が呆気なく、たったの一言で終わらせてしまう。
「どうしても何も、俺がその大聖アムレアン騎士団の騎士団長だったからだよ」
その一言に、議員達だけでなく僕自身も驚いた。そしてサラでさえも。
──それからの展開は凄かった。